今年も無事誕生日を迎え、楽しく穏やかに過ごすことが出来ました。
若い頃は(今となってはソロデビューの頃もまだまだ若かったなと感じられるほどですが)、実は誕生日には特に感慨もなく、それほど何を思うこともなく過ごしていたように思います。
これからどんな風になっていくのか、どんなことを目指していくのか、どうやって自分の思いを実現していくのか、そんなことばかり考えていて、自分がどこから生まれ、どこから来て、どういう事を与えられているのか、といったことにはあまり目が向かなかったように思います。
この年齢になって、すっかり考え方は変わってきました。ぼくが生まれてきたことへの感謝、素晴らしい出会いやチャンスを与えられた事に対する喜び、ぼくに授けられた使命やそれをいかに遂行していけるのか、そういったことをいつも考えています。
そして今年もまた誕生日を迎えることで、素晴らしい人生に感謝し、自分がこうしてひとつ年を積み重ねることが出来たことの喜びをしみじみ感じられるようになりました。
音楽家にとって重要なことはたくさんありますが、ぼくが最も重要だと思うのは次の二つのことです。
いかに自分の能力を生かしてくれる人たちと巡り会えるか、そして、いかに自分の音楽を聴いて、愛してくれる人たちに出会うか。
本当に幸せな53歳になれたことに感謝します。
皆さん、ありがとう!
三谷泰弘